英語のやり直しを始めると、読む練習もしたくなります。
ただ、最初から英字ニュースや難しめの洋書に挑戦すると、だいたい同じところで止まります。知らない単語が多い、文が長い、辞書を引いているうちに疲れる。頑張っているのに前に進まない、という状態になりがちです。
そこでおすすめなのが、多読です。
多読は、難しい英文を細かく分析する勉強ではなく、やさしい英文を止まらずにたくさん読む練習です。派手ではないですが、続けると英語を読む抵抗が確実に下がります。読む抵抗が下がると、単語や文法の勉強にも良い循環が起きます。
この記事では、多読を挫折しない形で始めるために、教材の選び方と読み方をできるだけ具体的にまとめます。
多読は精読と別物。最初にここだけ押さえる
英語の読書には大きく2種類あります。
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精読:文法や構文も確認して、正確に理解する
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多読:止まらずに読み進めて、量で慣れる
英語やり直しの初期に多い失敗は、精読のクセのまま量を増やそうとすることです。毎文きっちり調べるやり方だと、読む量が増えません。読む量が増えないと、英語の語順や頻出表現に慣れるスピードが上がりません。
多読の目的は、きれいに理解することより、英語を英語の語順で処理する回数を増やすこと。
まずはこの目的に合わせて、やり方を割り切るのが大事です。
初心者がつまずかない教材の選び方(基準はこれだけ)
多読は教材選びがかなり大事です。基準は難しくありません。
1)内容がだいたい追えるレベルを選ぶ
目安は、読んでいて話の流れが分かること。
単語が多少わからなくても構いませんが、何の話かすら分からない教材は早すぎます。
2)短く読み切れるものから始める
最初は達成感が続ける力になります。
5分〜10分で一区切りつくものを選ぶと、忙しい日でも続きます。
3)興味があるテーマを優先する
多読は量が必要なので、面白くないと止まります。
旅行、仕事、日常会話、ミステリー、自己啓発など、自分が読みたいジャンルを優先したほうが結果が出ます。
4)辞書を引きまくる必要がない教材にする
1ページで何度も辞書を引く教材は、今は合っていない可能性が高いです。
多読は辞書の回数を減らして読む量を増やすのがコツなので、最初は易しさを最優先にしてOKです。
具体的にどれを選べばいい?(商品名の例)
ここからは、選択肢として分かりやすいシリーズ名を挙げます。
どれかを推し切るというより、こういう枠から選ぶと失敗しにくい、という紹介です。
レベル別に選びやすい読み物(多読の定番)
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Oxford Bookworms Library
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Penguin Readers
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Cambridge English Readers
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Macmillan Readers
これらは英語学習者向けに語彙や文法が調整されていて、レベル分けもあるので選びやすいです。初めて多読をやるなら、まずこの系統から入るのが一番ラクだと思います。
日本で買いやすく、レベル感が掴みやすいシリーズ
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IBCパブリッシング:ラダーシリーズ
英語が苦手な人ほど、最初は買いやすさや手に取りやすさも大事です。ラダーシリーズは日本の書店でも見つけやすく、段階的に進めやすいので、紙でやりたい人に向いています。
無料で始めたい人向け(短く区切れて続く)
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BBC Learning English(短い記事・音声・スクリプトがあるものが多い)
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VOA Learning English(比較的ゆっくりめの英語もある)
多読は継続が全てなので、無料で始めて手応えが出たら有料の本に移る、という流れでも十分です。
電子で読むなら(辞書がラクで続きやすい)
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Kindle(内蔵辞書で単語確認がすぐできる)
辞書を引くのが面倒で止まりやすい人は、紙より電子のほうが続くことがあります。多読は続けた人が強いので、続きやすい環境を選ぶのはわりと重要です。
多読の読み方:止まらないためのルールを決めておく
多読は、読み方を間違えると精読になって止まります。私は多読をやるとき、次のルールだけ守るようにしています。
分からない単語は基本スルー
多読中は、分からない単語が出ても止まりません。
文脈でなんとなく分かることも多いですし、重要な単語は何度も出てくるので、後から勝手に馴染んでいきます。
辞書は回数を決める
私は、1記事(1章)で辞書は最大5回くらいまで、という感じで上限を決めています。
上限を超えそうなら、その教材は今の自分には少し重いサインです。別の易しいものに切り替えたほうが、結果的に読む量が増えます。
つまらなかったら変えていい
途中で合わないと感じたら、切り替えてOKです。
多読は読書量を稼ぐ練習なので、合わない教材にこだわるほど続かなくなります。
毎日10分で回すための、現実的なルーティン
多読はまとまった時間がなくてもできます。むしろ短いほうが続きます。
平日:10分だけ読む
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タイマーを10分にする
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その10分だけ読む(途中で終わってもOK)
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読んだ場所をメモする(章番号だけでも十分)
メモは英語で書く必要はありません。読めたという記録を残すだけで、継続が安定します。
休日:20分読めたら上出来
休日に余裕があるなら、10分+10分で少し長めに読みます。
このとき、気になった単語を2〜3個だけ調べる程度にしておくと、平日がラクになります。調べすぎると精読になって止まりやすいので、少なめで十分です。
音声付きの教材を選んだ場合の、おすすめの使い方
音声付きの教材は、多読とリスニングを同時に進めやすいです。
ただ、最初からシャドーイングまでやると負担が上がるので、まずは次の形が現実的です。
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先に音声を1回聞く(分からなくてOK)
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文章を読む
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もう一度音声を聞く
この順番にすると、音と文字がつながりやすくなります。
多読だけで全部は解決しない。でも、組み合わせると強い
多読は万能ではありません。
多読が得意なのは、知っている単語や文法を読むスピードに変えることです。知らない単語をゼロから覚えるのは、単語帳のほうが効率的です。
だから、理想はこういう組み合わせです。
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単語:毎日10分(2記事目のやり方でOK)
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多読:毎日10分(この記事のやり方)
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文法:余裕のある日に少し(3記事目の4週間プラン)
全部を完璧にやろうとしないほうが続きます。続いた結果、伸びます。
まとめ:易しい英文を、止まらずに読む。それだけで変わる
多読は、最初のハードルを下げた人が勝ちます。
やさしい教材を選んで、毎日10分だけ読む。辞書を引きすぎない。合わなければ変える。これだけで、数週間後の感覚が変わります。
あわせて読むと流れがつながります。
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2記事目:英単語帳は1冊で十分(単語の回し方)
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3記事目:文法書を4週間で1周する方法
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4記事目:平日30分・休日60分ルーティン(時間の作り方)
※この記事は学習法の紹介です。教材の購入はご自身の判断で、無理なく続けられるものを選んでください。

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