初めてのシャドーイング|毎日10分で始める手順と続け方

はじめに:聞けない日は、口も動かない

仕事では英語の資料を読んだり、メールを書いたりする場面が多いのですが、動画や通話になると急に自信がなくなります。集中が切れた瞬間に、肝心な一文が抜け落ちる感じがあって、あとから議事録や字幕で追いかけることも多いです。

そこで私が取り入れたのが、シャドーイングでした。派手な勉強ではないですが、短時間でも「聞いた音をそのまま口に出す」時間を作ると、聞き方が少し変わります。この記事では、初めてでも挫折しにくい始め方を、できるだけ現実的な形に落として書きます。


シャドーイングは何をしている練習か

シャドーイングは、流れてくる英語を少し遅れて追いかけながら声に出す練習です。聞こえた順番のまま口を動かすので、耳だけで聞くよりも集中が途切れにくくなります。

似た練習と混ざりやすいので、ざっくり整理します。

  • 音読:文字を見て読む(音声がなくてもできる)

  • オーバーラッピング:音声にかぶせて、文字を見ながら読む

  • シャドーイング:音声を頼りに、少し遅れて追いかける(できれば文字は見ない)

最初からいきなりシャドーイングだけをやろうとすると負荷が上がります。初心者ほど、オーバーラッピングから入って、少しずつシャドーイングに寄せるほうが続きやすいです。


最初につまずく原因は、だいたい素材が重い

シャドーイングは、素材選びで難易度が一気に変わります。いちばん多い失敗は、いきなり難しい音声に挑戦して、口が止まって終わることです。

初めての段階では、次の条件を優先すると失敗が減ります。

  • スクリプトがある(あとで答え合わせできる)

  • スクリプトを読めば、7〜8割くらい意味が取れる

  • 1回が短い(30秒〜1分で区切れる)

  • 話し方が極端に速すぎない

素材の例としては、NHKラジオ英会話の1回分や、BBC Learning Englishの短い音声が扱いやすいです。動画ならYouTubeで字幕を出して、30秒だけ区切って使う方法もあります。


毎日10分で回す基本手順:まずはオーバーラッピングから

ここでは、忙しい平日でも回せる最小構成にします。ポイントは、全部を完璧にやろうとしないことと、狙う範囲を小さくすることです。

1)30秒〜1分だけ切り出す

最初は短いほうが勝ちです。長い音声を通しでやるのは、慣れてからで十分です。30秒でも、意外と口は忙しいです。

2)スクリプトを読んで、意味をざっくり取る(2分)

分からない単語は全部調べません。最初は、気になる単語を3〜5個までにしておくと止まりにくいです。意味が取れないまま追いかけると、ただの早口練習になって疲れます。

3)音声を1回聞く(1分)

聞き取れなくてもOKです。どのあたりで詰まるかを確認するだけです。

4)オーバーラッピングを2回(3分)

スクリプトを見ながら、音声にかぶせて読みます。ここで「音と文字」をつなげます。口が追いつかない部分が出たら、そこに印を付けておきます。

5)シャドーイングを2回(3分)

スクリプトは伏せるか、目線を外します。最初は完璧に言えなくて大丈夫です。1〜2語遅れでもついていければ十分です。

6)最後に通しで1回(1分)

もう一度だけ通します。昨日より止まらずに言えた部分が増えていれば、その日は合格にしてしまってOKです。


平日30分の中に入れるなら、こう置くと崩れにくい

平日の学習時間が合計30分くらいだと、シャドーイングに全部を持っていくのは難しいです。私は次のように、短い枠として混ぜるのが現実的でした。

  • 単語:10分(復習中心)

  • 文法:10分(見開き数ページ)

  • シャドーイング:10分(この記事の手順)

もしその日の余裕がないなら、シャドーイングを休んで単語10分だけでも構いません。ゼロにしないことを優先すると、翌日に戻りやすいです。


2週間のミニプラン:同じ素材を使い回す

毎日違う音声でやると、慣れる前に終わります。最初の2週間は、素材を固定したほうが伸びが見えやすいです。

1週目:オーバーラッピング中心で、口を慣らす

  • 1日目:手順どおりに10分(区切りは30秒でOK)

  • 2〜5日目:同じ区切りで反復(詰まる一文だけ印)

  • 6〜7日目:区切りを少し伸ばす(45秒〜1分)

この週の目標は、止まらずに最後まで口が動く状態を作ることです。

2週目:シャドーイングの比率を少し増やす

  • 8〜10日目:オーバーラッピング1回+シャドーイング3回

  • 11〜13日目:スクリプト無しの回を増やす(止まってもOK)

  • 14日目:同じ難易度の別素材を1つだけ追加する

追加は1つだけにします。増やすほど管理が面倒になって、続かなくなります。


止まりそうなときに、負荷を下げるコツ

シャドーイングは、調子が悪い日に一気に嫌いになりやすいです。そういう日は、やり方を軽くします。

  • 区切りを1文だけにする(30秒からさらに短く)

  • 再生速度を少し落とす(YouTubeなら0.9倍など)

  • 完璧に発音しようとしない(まず口を動かす)

  • 口が追いつかない箇所は、聞こえた単語だけ拾う

声が出せない環境なら、小声でも、口パクでも構いません。大事なのは「聞いた直後に口を動かす」回数を減らさないことです。


変化の見え方:いきなり全部聞こえるより、抜け落ちが減る

シャドーイングを始めても、急に全部が聞こえるようになるわけではありません。私の体感では、まず「抜ける箇所が特定できる」ようになり、そのあと「よく出る言い回しは先に口が動く」感じが増えました。

チェックの仕方はシンプルです。

  • 30秒の区切りを、途中で止まらずに言える回が増えてきた

  • 同じ音声を聞いたとき、前より余裕がある

  • スクリプトを見ると、聞こえなかった部分が以前より短い

このくらいの変化が出ていれば、方向は合っています。


おわりに:まずは30秒だけ、2週間回してみる

シャドーイングは、長時間やるより、短くても回数を増やすほうが続きやすいです。最初は30秒で十分です。素材を固定して、毎日10分だけ口を動かす。2週間続けると、少なくとも「どこで止まるか」が見えるようになります。


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